商社で活躍する人に備わる3つの能力②
どうも、ドチです。
昨日に引き続き、これまでの経験から実感する「商社で活躍する人に備わっている3つの能力」の話をしたいと思います(特に若手ビジネスマンに読んでほしい)!
活躍する社員に備わる3つの能力(おさらい)
- 可愛さ
- マメさ
- 演技力
今日は「2. マメさ」についてです。
商社の人間に限らず、社会人は年次を重ねていくと、損得勘定や打算で行動することが増えていく様になります。
例えば、新入社員〜3年目くらいまでは、会う人会う人にド丁寧に接する傾向がある様に見受けられる一方、10年20年と経てば多種多様な人間関係の中で生活していくことになる為(1部署に居続け、同じメーカー/顧客と云十年と長く付き合う様な人は、ジョブローテションが盛んな総合商社内では超少数派)、社内外問わず、将来、出世が見込まれるであろう人に気を遣う様になります。要は「人を選ぶ」ということです。
これ自体が悪いことだとは全く思いません。
多くのサラリーマンが会社で働く以上多少なりとも出世を望む中、一日24時間しかない中で、自分が望む方向に最短で進む為に、上記は寧ろ極めて合理的な行動だと言えるからです。
但し、ここで問題となるのは、「本当に出世する人」の見極めは容易ではないということです。
自身も経験があるのですが、ある取引先の一部上場メーカーA社のB営業部長は、イケイケで、上司(=役員)や部下からの信頼も厚く、「2-3年後は役員だろう」と、社内外からキーマンと評されていました。
ところが、同社の社長が交代してしばらくすると、B氏は左遷的な人事を喰らいました。
数年経った現在でも未だ役員に昇格してません。
後でB氏の元部下の方からお話を聞くと、
「Bさんは社長人事を見誤りましたね。他の役員に完全にヤマ張ってた様ですので。。」
とのことで、新社長より評価されていないというのが原因でした。
一部上場企業の社長人事ともなると、下っ端レベルがどれだけ上に取り入られても想像出来ない力学が働いている訳であり、且つその上の人たちすら知り得ない遥か雲の上レベルでの「握り」がある訳ですので、それを把握するのはほぼ不可能に近いでしょう。
ずいぶん前置きが長くなってしまいましたが、活躍する社員は、力の入れ様に多少の強弱はあれど、全方位外交を基本姿勢としている人が多いです。そして物理的に離れていてもマメにコミュニケーションを図ります。
自身の元上司の例を挙げると、前述メーカーとは別の取引先のC部長が、地方の子会社の社長としての異動を命じられた際、しっかり餞別を用意し、壮行会で送り出したことがあります。
「お歳を考えればもう”終わり”の方だ。ただ、お世話になったし、何がどうなるかは分からない。ここは気持ち良く送り出そう」
その後も、上司はCさんへ定期的に挨拶のメールを送ってます。他愛も無い世間話的内容だったとは言いますが。
そして何と!Cさんは本社の最年長役員として返り咲きます!
それこそ本社の社長からの一本釣りだったとのことです。
競合他社たる他商社が同様なことをしなかった分、今になって当社は同社とパートナー関係を築けてます。
疎遠に思わせず、「常にあなたを想ってますよ」という姿勢を見せられれば、人は嬉しいものでしょう。Cさんも多分に漏れずであった訳です。
その上司はまた、部下の誕生日や記念日等の大事な日も覚えていて、良く個人的に声を掛けてました。常に誰がどういう気持ちでいるかを想像し、形にしてマメに伝えてました。
・・ということで少し長くなりましたが、マメさは活躍する上で強力な武器となります。
次回は最後の「3. 演技力」について解説していきます!