【総合商社】社内の序列・人員体制

序列・人員体制 総合商社

どうも、ドチです🐱

今回は、「社内の序列・人員体制」というテーマを取り上げてみます。

毎日、ブログネタとして「何か面白いトピックを!!」と考えているのですが、社内で生活していれば当たり前の話でも、興味がある方もいらっしゃるのでは?と思い、今回、このテーマを記事にしてみました。

具体的には、

(商社内での一般的な役職・序列ってどんなもの??)

という学生さんの疑問ですとか、

(商社の方って、結構、若手が一人で商談に来たりするんだけど、なんで??)

と思われている様な他業界の社会人の方々の疑問を解消していきます‼️

多くの「大企業のサラリーマン」さんにとっては、お馴染みの話かもしれませんが、総合商社特有のトピックもありますので、是非ともご一読下さい✨

それでは早速見ていきましょう🚀(記事の長さ:普通(3-4分程度))

目次

  1. 社長・管掌役員・本部長 // 役員の壁
  2. 部長・課長・課長補佐 // 管理職の壁
  3. ペーペー
  4. 対外的振る舞い

1. 社長・管掌役員・本部長

なるべく簡潔に説明していく。

社長

総合商社における本社採用スタッフ5,000-6,000人の中のトップだ。平均任期は大体5-6であろうか。毎年約130-140名程の新卒(総合職)が平均して入社するとすれば、800人に1人がなれる役職である(=0.13%の人材)🕺✨もちろん、総合商社の社長はサラリーマン社長であり、株主様にはペコペコする必要がある🙇‍♂️グループ会社も含めれば、数万人〜十数万人のトップだ。もはやある程度の規模の市長だ。

管掌役員

次に、管掌役員だ。これは、広範囲で一まとめ(=セグメント)にくくれる複数の営業本部(例:自動車🚗、鉄道🚈、航空機🛩等)をまとめて管掌する役員のこと(例:モビリティセグメント管掌役員等)。大多数が取締役会を構成する取締役だったりもする。各商社、副社長・専務・常務等の役職者が管掌役員を務めている。1つのセグメントに属する本部長3-4名が、1つの席を取り合うという想像を絶するハイレベルな競争がそこにはある。。

本部長

総合商社の人員体制で1番の特徴が営業本部制であり、本部長は各営業本部のトップを務める者を指す(執行役員)。詳しくは後述するが、営業本部は各々がさも別の会社の様であり、本部内の文化や、規則までもが違ったりする。その意味では、本部長というのはその本部の社長的な役割を果たしており、ある種、全ての営業部門商社マンの憧れのポジションとも言える。もちろん、私自身を含め、多くの社員にとって本部長と直接話をする機会等滅多にない🙅‍♀️本部の損益にデカいインパクトを与える様なプロジェクトのチームに属していない限りは。。。

ここまでが、全社員の約1%のトップ集団だ

2. 部長・課長・課長補佐

ここもなるべく簡潔に。

部長

各本部の下に付く、通常、3-5つ程ある事業部の長を務めるのが部長だ。新入社員や若手社員から見ても、部長クラスで既に雲の上の存在であり、忘年会の式次第の確認等以外で、直接話すことはまずない。1つの部の採算責任を負っており、その部が関与する関係会社社員も含めれば、200-300人の部下がいることも珍しくない。通常、50代前半〜半ばの歳の者が担うが、役員候補の出世頭で40代後半から務める猛者もいたりする。同期の10人に1人がなれるかなれないか、のポジションであり、全社員のトップ4%の選ばれし面々だ✨

課長

三菱商事ではチームリーダー、三井物産では室長と呼ばれる役職。ここへ来てようやく「部下」なるものを持つことになり、初めての評価者となる。給料も、補佐の段階から1段グッと上がるらしい🤤たまに、「課長には誰でもなれる」と誤解している愚か者がいるが、同期の2人に1人程しかなれない。リーダーとしての第一歩目であり、ここでしっかり結果を残せるかで次の椅子が見えてくる。尚、私が就活生時代、ボトムアップで有名な三井物産にOB訪問した際、「ウチの会社は『室長が魂の会社』だから。俺たちが会社を動かしている自覚があるよ」と室長の方に言われ、マジカッケーなんて思った記憶がある。

課長補佐

管理職試験を突破した11年目〜課長の間の層である。これまでの非管理職時代と違い、残業代が発生しなくなる為、昇格直後は「・・・あれ、給料減ってねぇ?」という者が続出する。管理職と名は付くが、部下はおらず、人事評価を付ける権利はないが、文字通り、課長の補佐として、課長不在時は一定の書類への署名等の権限を有する。異動したてホヤホヤの課長補佐は、異動後の部署/課での商売経験が長いペーペー(後述)に突き上げられたりする(「課長補佐としてしっかりして下さいよ」)💦

3. ペーペー

別名、歯車・兵隊等。入社年次で言えば、1-10年目くらいの幅であろうか。1つの課でも、大きな課であれば複数のチームがあり、そこでチームリーダー/(物流なら)チーフトレーダー等を務める様な者もチラホラ出てくる。個人の能力の差が一番開く時期ではあるが、基本、年次の順に給料も上がっていき、名ばかりの昇進試験を突破し、ほとんどの者が課長補佐になる。3-4年目にもなれば、既に高待遇となりつつあるものの、より自身の可能性を求めて、ということで転職する割合が最も多い層である。ペーペーの内にどれだけ量をこなして成果を出したかが本当に重要である。

4. 対外的振る舞い

さて、ここまで各役職/層の説明をしてきたが、ここからは簡潔に、商社特有の事情についてお話する。

前述の通り、本部長は、各営業本部のトップであることから、その本部に関連する分野のメーカーの社長の対面を務めることが多々ある。もう少し具体的に言えば、相手が有名な一部上場メーカーであっても、先方の会食メンバーが社長、専務、営業部長というケースで、商社側が本部長、本部長補佐(←部長と同格)、部長となることが多い(相手が結構な規模なら管掌役員、本部長、部長となることもあるが・・)。

社会人の読者ならお分かりと思うが、普通、同じ様な規模の会社同士の会食・面談なら、社長対社長、専務対専務、と同格の者を充てないと失礼にあたる。ただ、商社の場合は前述の形が理想なのだ。なぜなら、社長の体は1つしかなく、十数本部のトップ会談・会食の全てに社長が対応することなど出来ない。社長は、海外のオイル/資源メジャーや、大統領/外相等の政府高官との面談や会食を予定することが多いのだ。

この傾向は幹部のみならず、商社の者は、上から下まで、「自身より格が1-2個上の相手と話せ」とされることが多い。若い内から業界のベテランと渡り合うことが要求されるのだ。

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いかがでしたでしょうか❓ブログに書いてみると、自身でも意外な程各ポジションの役割や影響力が整理されましたね✨

最後に。

気温がグッと落ちてきましたね。引き続き健康第一でいきましょう🐱✨

P.S.

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