【総合商社】24年3月期上半期決算分析分析③住友商事

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前回から5回にわたって、5大商社各社の243月期上半期決算分析をシリーズでお送りしております✏️

3発目は11/2(木)に公表した住友商事ですね✨

住商ファンには申し訳ないですが、、

同じ11/2(木)に発表の三菱商事を昨日一足お先に記事にしちゃいました💦

ほら、当ブログの読者さん、どうしても三菱商事のファンの方が多いんで🥴

さて、同社は4-6月の第一四半期では1,294億円(進捗率27%)と、そこそこ順調なスタートを切ってました💰

三菱・三井・伊藤忠、俗に言う3大商社との差は開いてしまいましたが、、まあ立派な数字ですよね✨

果たして上半期はどうだったか⁉️

本記事ではそんな住友商事の決算資料の内容と見どころを解説していきます✏️

それでは早速見ていきましょう🚀(記事の長さ:少し長め🙇💦(4分程度))

※なお、本記事で引用されている情報は、断りがない限り全て同社のHP上に記載のものです👍

目次

  1. 上半期決算主要数字まとめ💹
  2. 中期経営計画内容📃
  3. 注目すべき点🔍👁

1. 上半期決算主要数字まとめ💹

これまでの三菱・三井の記事同様、まずは同社の決算内容サマリーを見てみましょうか📄

上位2商社には見劣りしてしまうものの、

  • 24/03期通期(23年4月~23年3月)見通しを5,000億円と、+200億円の上方修正❗️
  • 上半期累計実績の純利益は2,849億円であり、上方修正済の5,000億円とくらべた進捗率はすでに57%❗️
  • 年間配当も期初予想の120円/株から+5円の増配決定💰(←投資家さん万歳🙌)

やっぱ順調ですよね〜✨

ところで、読者のみなさんは、前年度の22年度(23/03期)の純利益で、5,000億円以上を叩き出した日系企業が何社あるかご存知です?

20(※)です💰🏢💰

(※)なんと❗️総合商社は、三菱商事(11,806億円、3位)に始まり、三井物産(11,306億円、4位)、伊藤忠商事(8,005億円、9位)、住友商事(5,652億円)、丸紅(5,430億円)の5大商社すべてがこの20社に含まれます💴

くりかえしですが、どうしても上位3社との差ばかりに目がいきがちなのですが、

住商も絶好調というのが良くわかるでしょう🔥

次回の記事の丸紅も含め、やはり業界全体の底上げには大きく貢献していると言っても過言ではないです👍

次に、ちょっとこちらをご覧ください👁

右から3番目の棒グラフが、最新の通期見通しを示していますが、

三菱・三井とくらべて、非資源の貢献の割合がやっぱ大きいですよね✨

もちろん、だからと言って、それが収益・利益の安定化に必ずしもつながっているわけではありませんが、

ただ、中国などの資源消費大国の経済に大きく左右される資源ビジネスよりはボラティリティも低いですよね📉🙅‍♀️

・・・ま、それでも住商の場合は、この資源ビジネスがいまだに頭痛のタネになっているようでして、、

そのあたりは第3章で詳しく説明しますね🖐💦例のアレです🐯

でも総じて、他商社とくらべて事業ポートフォリオの観点では安定性が高いと言えるかなあと☝️

こちらのスライドがそれを物語ってます👇

前期とくらべても今期は非常にバランスが取れてますね。

では、次章で同社の中期経営計画(中計)をおさらいしておきましょう🔍

2. 中期経営計画内容📃

住商は中計発表時期は、2.5年前の21年5月であったので、まさに今期は「仕上げの1」という位置付けになってます☝️

つまりは、中計3年目として、コミットした内容をだいたい達成できているか?という視点で見ることが必要です👓✨

さて、本記事では、趣旨に沿って重要と思われるページにフォーカスしていきます🔍

まずは中計期間中の3年間で何を目指すか、定量・定性で何を掲げるかシンプルにまとめたこちらのページをご覧ください👇

この表の左から、なるべくシンプルに解説していきましょうか🗣

まず、このスライドの題名のすぐ下に書いてある、「資産入替」という言葉に注目してみます👁

👧「何それ?事業/資産を売却して新たな事業/資産を買うこと⁉️

ちょっと違いましてね、ここでは売却のみを意味してます。

また、なるべくカンタンに言うと、

  • もうピークを超えて稼ぐことができないな
  • まだ稼げはするけど、資金に替えて他の資産(事業)に投資した方が効率的に稼げるな

って整理する事業/資産を売却(そして新たな事業/資産を買うための資金に)する、ということです☝️

三井物産の資料では「資産リサイクル」、三菱商事では「投資回収」と、おのおの違う表現で書かれてます🤷‍♀️ヤヤコシ

表の上の段(“FY2020”)では、4,000億円規模のそういう入替対象の資産を持ってるということを、

そして当時は、それらが100億円/年の損失を生み出しているってこと、を示してました☠️

それら資産の一部を入替えて、1,000億円を資金として回収、+100億円/年を生み出すようにしますって話でした🖐

昨日の三菱商事の記事でも少しふれましたが、

🐱「この資産入替の判断が、昨今非常に大事になってきている🔥

という点、別途、ブログ記事にしますんで乞うご期待🙏

実際、資産入替のタイミングをしっかり判断でき、キチンと利益を出した部署・課をめっちゃ評価する的な文言が以下のスライド(右側「Full Potential Plan」)に書いてあります。

さっき言ったとおり、今後の記事に書きますが、、

商社パーソンって、これまではどうしても(まだ儲かるかどうかわかんないけど)案件をまとめて投資実行まで持っていった人の評価に重きを置きがちだったんです💃🕺✨

ちゃんと事業を売り抜ける社員も評価していきますって話です。

さてさて、その他、個人的にはこのスライドにも注目しました👇

この真ん中左部分に注目してください👀

この投融資枠の金額の、各カテゴリーの配分が、

①注力事業拡大(既存事業)3,000億円
②次世代事業300億円
③テクxイノ200億円

ってありますよね。

前回記事の三菱商事のソレを思い出してみると、、

①収益基盤の維持・拡大(既存より?)10,000億円
②E X関連(既存+新規?)12,000億円
③DX関連(新規より?)8,000億円

でしたよね。まあ規模の違いはおいといて🖐

住商🏢「手堅く手堅く、今取れてる利益を着実に伸ばしていきます💪

こんなトコにやはり社風が出てるかなって思います。

もちろん、よしあしの話ではありません🖐

特に新人・若手社員や学生からしたら、もっと攻めろよ❗️って思うかもですが、5,000億円以上出してる企業の経営陣や投資家からしたら、誤解を恐れずに言えば、

👴「飛躍はいらない。安定成長で着実に進む住商は素晴らしい

なんて目に映るわけです。

3. 注目すべき点🔍👁

さて、前章で紹介した中経の内容も汲んで、住商の今回の決算内容をより深く見ていきましょう🔍

マダガスカルニッケル事業(資源)

これまでも当ブログで死ぬほどふれてきた事業です💦

いつかこの事業の担当者に刺されてしまうんじゃないかとビクビクしてますが、また今回もふれちゃいます🤩

15/18/20年度と、これまで3度にわたって減損し、同社の決算に大きなインパクトを出し続け足をひっぱっているのがこの事業です。

20年度(21/03期)にいたっては、年度初め早々に約550億円の減損を出し、同年度の純利益で5大商社中最下位に転落した大きなきっかけとさえなりました。

🏢「石橋を叩いても渡らない住友商事です⛏🙅

それだけ慎重に慎重を期する会社ですが、やはり今一度、投資判断を厳しくして、

🏢「新たな投資に会社のリソースを張るよりも、投資後に投資先がさらに儲かるようにリソースを張る方に重点を置きます」

さっき紹介した中計の投資計画でも、そんな姿勢がヒシヒシと伝わってきてましたよね💦

さて、一方で、ニッケルといえば、昨今は急激に成長を見せるEV(電気自動車)の分野で、

主要部材の電池に使われる貴重な資源です💎✨

今や、この事業のお陰でその資源を1番多く持つ住商、そろそろ花が咲くのでしょうか⁉️

ガーン😵

▲110億円の下方修正だと⁉️

他の事業も出っこみ引っ込みありますが、、マダガスカルだけ異様に目立ってます💸

ニッケルもコバルトも想定以上に価格が低迷してるのと、

やはり生産量が高いレベルで安定しないことにはしっかりと利益を取り込めないって話でしょう。。

三菱・三井と、資源事業で鬼儲かる両社とは対照的に、住商は引き続き資源ビジネスで苦しんでいます。

それこそ、本事業も資産入替できればしたいんでしょうけど、、優良資産と見て買いにくる事業者もいないのかなと見てます🖐💦

ただ、オペレーターとしての知見は商社の中でも随一であり、

長〜いトンネルを抜け出せた時に住商の巻き返しが始まると言ってもいいでしょう☝️

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いかがでしたでしょうか❓

さて次回は11/6(月)に発表予定の伊藤忠商事です💋

通気予想を7,800億円とおいている伊藤忠ですが、三菱・三井にどこまで迫る数字を出してくるか。

伊藤忠ファンにとっては乞うご期待って感じです👍

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