商社マンの市場価値とは?
どうも、ドチです🐱
今回は、「商社マンの市場価値」についてお話をさせて頂きます。
一般に、総合商社は、総合職に新卒で採用されるには例年約100倍の倍率を、そして、ポストが限られる中途採用は更なる狭き門、と言われている様です。
では、そんな商社マンの市場価値はどの程度(定性→他業種でも通用する?定量→他業界でも同等以上の待遇受けられる?)になるのでしょうか。
入社するのがそんなに難しいなら、さぞかし市場価値も高いのでは💃✨!?
世の中には、商社マンを「エリートサラリーマン」なんて称して(否、揶揄して💦)下さる方もいらっしゃいますが、実際そんなに高尚な人材の集まりなのでしょうか⁉️⁉️
時として、他人様の結婚式で、布切れ一枚身にまとっただけの姿で踊るワイセツブツ〇〇罪スレスレの人間たちが「高尚」⁉️ ※さすがにそれは「過去の話」と願ってます🥺
本記事では、他業種から見る商社マンの市場価値を、関係会社出向経験(メーカー)を通じて身をもって私が感じた①定性評価と、実際に転職した先輩から聴取した②定量評価の2つの観点で、現役社員の立場から具体的に解説していきます。
就活生や商社への転職を考える方に限らず、各業界の企業の人事・採用担当者にも参考になるかと思います!
結論(ネタバレ)
- 【定性:○】①広範囲な知識と②前例無きことをやり切る力🔥は他業種でも通用
- 【定量:△】プロ経営者や一定分野のスペシャリストになれる見込みがない大概の商社マンは、他業種へ転職したところで年収⤵️必至
- 結果、商社マンは自己評価と他者評価のミスマッチが起こりがち(イタい😞)である一方、他業種から見れば商社マンはお買い得か✨💰✨
といったところでしょうか。では具体的に見ていきましょう👁
定性評価は?
①そもそも関係会社出向って何?
事業に投資をし、中長期的に投資先の企業の価値を高めお金を稼ぐ、というビジネスモデルを持つ総合商社に勤めている社員であれば、営業部門/バックオフィス部門問わず、大体2-3名に1名は人生で1度は子会社/関係会社への出向機会があります。
この投資先への出向と、国内支店/海外現地法人への転勤の違いは、
- 関係会社出向:他出資元企業(=メーカー/ファンド/他商社等)からの出向者&現地プロパー社員と一緒に働く
- 支店/現法赴任:自社(=〇〇商事/物産本社)からの出向者&現地プロパー社員と一緒に働く
ということであり、前者はほぼ「初めまして」の世界に飛び込む人事である一方、後者は、本社とほぼ同じ文化/ルールの中で生きてきた人と机を並べることになる話であり、何でしたら、「おぉ!あなたが〇〇さんでしたか!お電話では何回か!」みたいな関係です。
ということで、要は人間関係のスタートラインが全然違う、ということです。
②商社マンって出向先で何やるの?
基本的に、モノの調達・販売に携わる業務や財務経理業務、(出向先への出資比率が高ければ)経営企画等のポジションにつくことが多いです。
過去記事(「総合商社が激務と言われる理由」)でも記載しましたが、商売のサイクルを一人で回すことが必要な商社マンは、以下の様な広範囲の分野での知識を浅〜〜く身につけているのです。
- 貿易実務⛴
- 事業管理実務📄
- 財務経理・税務💰
- マーケティング🔎
- 営業💦
一芸💃
私(=🐱)の出向経験の概要はこんな感じです👇
- 出向先業種:メーカー(以下、A社)
- 所在国:アジア
- 担当業務:工場設備部品・原料調達&製品販売
- 備考:勤務先商社からA社への出向者は🐱1名のみ💦
③どういう場面で力を発揮するの?
前述の様々な知識が絡み合う話に関して、問題となりそうなことを察知し(察知出来る程度の浅い知識でOK)、解決策の仮説を持って専門部署へ意見を聴取し、対処するっていうのをスピード感を持って回すことの積み重ねで能力/存在感を発揮したりします。
例えば、
シンガポール🇸🇬のあるメーカーから普段仕入れるモノが在庫切れ💦→急遽、A社の親会社🇨🇳から買うということに💰→「🐱親会社-海外子会社間の取引価格は移転価格税制気にする必要ありますね(キリッ)」→対処✨
といった感じです。
大事なのは、この「購入先変更」という一連の調達オペレーションで、携わる人間に(浅くても良いので!)税務の知識が無いと、そもそも問題が発見されることなく後から税務当局より目を付けられるというリスクを負いかねない、という点です(ちょっと専門的な話ですね。。)。実は、こういうことってメーカーの様な縦割組織の中で多々起こり得るんです。
そういう「水際」部分での立ち振る舞いが、出向商社マンの真価を問われるトコでもあるのです✨
(話が少し逸れますが、、、1人で完全に新しい人間関係の海外の職場に乗り込むのって結構エネルギー使います💦別途、この手の話は出向経験談として記事にしようと思います!)
定量評価は?
さて、今度は実際に転職した先輩(👱♂️40歳前後)の話です。
結論を先に言うと、個人差によるところが大きくも、1,000万〜1,500万/年程度で転職出来ればよく、商社同等のレベル(1,500万〜2,000万/年程度)であれば御の字とのことで、大概の人は「もらい過ぎ❗️」と言われても仕方なさそうです⤵️(総合商社での待遇は、前回記事「総合商社のリアルな年収は?」をご参照下さい❗️)
さてさて、転職活動中の話や振り返りを見ていきましょう👁 ※第二新卒や20代の転職活動とは事情が異なると思います。
①中途採用面接ではどういう評価を受けたの?
シンプルに言えば、
「大企業の看板で仕事をしてきたあなたが、ウチ(=面接相手先)でも同じ様な活躍が再現出来るんかい!?」
という目で見られることが基本であり、一人では何も出来ないんじゃ?と言う目が商社マンには向けられていることが窺い知れます。
たしかに、この点、メーカー勤務者で、自身の名が記載された論文で目覚ましい特許等を取っていれば明らかに個人として光る✨のですが、会社命令で部署を転々とし、専門性に乏しいゼネラリスト商社マンはそうもいかないのです💦
ただ、見方を変えれば、活躍を再現出来る様な実績と、転職先で再現出来る可能性が高いことをしっかり説明出来ればよいのですが、その可能性が高いポジションは、やはり事業会社の経営企画・戦略立案のポジションとのこと。
- 取引先との交渉🔥
- 収益性計算/稟議書作成🧮
- 社内稟議対応根回し🙇♂️
- 株主間協定書作成📃
- 調印式アレンジ🤝
➡️大抵のことは何とか回しちゃうぜ!ってことが高いレベルで出来る人材は結構稀で、ベンチャーや上場企業を問わず、1,500-2,000万/年程度でも商社マンの転職が決まる実例がある様です。
②外でも高い評価を得る為に、商社マンは何をすれば良い?
上記の様なイケてるジェネラリストになる為には、商社在籍中は、
- 子会社/関係会社出向
- 英語力強化+海外勤務
- プロジェクトマネージャー
- 決算業務担当
等を何としてもやっておくこと!とのこと。
出向経験がある私にとっても納得のいく話です。本社勤務よりも泥臭い現場経験を経験すること、そして次のステップとしてある程度俯瞰する立場に立つ経験を積むこと、というのがある種理想的な業界内キャリアと言えるかもしれません。
③結局、市場からより高く評価される商社マンはいない?
経営幹部として出向した会社を劇的にV字回復させてヘッドハントされたり、海外の富豪に採り入り右腕として財を成す等の超人はいつの時代にも存在はします💰
ただ、スーパーマイノリティと言えるでしょう。
また、VCやPEファンド等、2,000万/年以上のポジションも存在はする様ですが、PEファンドの知り合いに聴いたところ、この様なポジションは競争相手がゴールドマンサックスやマッキンゼー等を始めとしたプロフェッショナルファームの出身者であり、且つ30歳前後の若手となることが多く、同年代でファンド業務に準じた経験をしている様な商社マンは皆無で、競争に勝てない様です🐱💦
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したがい、大体の商社マンは、社内で得ている待遇と外で受け得るそれのギャップがありそうで、それに気づかず転職活動をする人がいれば失望感も大きそうです(ショぼん😞)
一方、他業種から見れば商社マンはお買い得?とも言えるのかもしれません✨💰✨
長文となってしまった上、自身のいる業界を若干ディスる形となりましたが💦読んで頂いた方の参考になれば嬉しいですね✨
最後に。
また出向したい!🏭🐱⛑✨