乗り物ビジネス②業務編
どうも、ドチです🐱
シリーズで解説する、総合商社の手がける代表的なビジネス紹介記事です。
今回は、第八回「乗り物ビジネス」の②業務編について説明していきます✨
ご参考(①概論編)⬇️
前回記事で、商社の乗り物ビジネスの取組みを解説させて頂いた訳ですが、今回は実際に業務に携わる若手商社マンのリアルな一日をご紹介します。
それでは見ていきましょう🚀
本社で航空機ビジネスに携わる2年目商社マンの一日✈️
A君(👦)は、B商事(以下、B社)の機械・輸送本部航空産業事業部に勤務する2年目の総合職社員。所属する航空機トレーディング事業課では、チームリーダーである課長補佐のCさん(👨、16年目)とマネージャーの先輩、Dさん(👱♂️、8年目)の下で、日々、アジアチームとして、主に極東・東南アジアのエアラインや投資家を始めとする取引先と商売をしている。 大学時代はサッカー部に所属していた⚽️割と体育会系💪機械・輸送本部は第一志望なのだが、そういう背景もあり、本当はブラジル🇧🇷に携わる鉄道リースの商売を担当したかったが、配属されたのは航空機トレーディングの商売。同期からすれば、華やかな印象がある様でうらやましがられるが、取扱額が大きく、チーム員も大勢いる為、「自分が動かしてる感」は未だない。まあ2年目だから仕方ないか。 本部の人事育成方針は、色々な乗り物🚗🚜🚈✈️に関連した商売を経験するGeneralistを育てるというものであり、いつかはブラジル🇧🇷で働くことを夢見ている✨ さてさて、肝心の商売の方は、、コロナ禍でピンチを迎えている😵世界各国での政府による行動制限により、収益が激減するエアラインの航空機需要が下落しており、当チームは複数の旅客機の在庫を4機抱えてしまっている💦このままでは市況は下落の一方で、在庫評価額も下がり大きな赤字が出てしまう。。何とか早期に販売しなければ、、というなかなか厳しい状況だ🔥
以下は、そんな緊張が張り詰めた本社で奮闘するA君の1日です。
05月XX日(月) 08:30-09:00 オフィス出社。業界関連ニュースをチェック👁IATA(=国際航空運送協会)によれば、4月末にコロナによる影響は底となり、中国🇨🇳韓国🇰🇷ベトナム🇻🇳あたりの国から順に少しずつ運航数が回復するだろうとのこと。ただし、いずれにせよ全世界の航空会社の2020年の最終損益は約▲10兆円に上るという試算もある。。 09:00-11:00 チーム内で打合せ。議題はもちろん、この状況でどう在庫を処理し利益を最大化/損失を最小化させるかについて。 👱♂️「極東アジアを中心に運航数が回復傾向にありますが、第二波が来るでしょうから、在庫を売り抜くことに拘らず、最悪は、財務体力のあるエアラインにリースし、少しでも収益を上げる必要があると思います。」 👨「確かに、コロナによる影響の見通しが立たない中、続々とエアラインが倒産してしまう前に、損切りでも良いから早く決断することが重要だな。リース先のアテは？」 👱♂️「中国のE航空は筆頭候補だと思います。LCC等に比較して財務能力も高いですし、5月の現時点で感染者数の低いインド🇮🇳への航路も1番運航させてますし。ただ、中国勢なので、かなり足元を見られた交渉になはると思いますが・・。」 👨「なるほど。E航空は過去に付き合いもあるしな。A君は何か意見あるか？」 👦「・・・あ、いえ、 Dさん👱♂️の意見に賛成です。」 11:00-12:00 C課長補佐が課長より許可を取り、👱♂️の案で進めることに。まずは販売を試みる方向で👱♂️よりE航空へコンタクトを図る📞一方、完全に無理筋であれば特価でリース契約を進める為、リース契約書のドラフトを👦が作成することになった。隣の欧州チームの年次が近い先輩に相談してみよう。 12:00-13:00 チームで社員食堂(社食)でランチへ🍜忙しい日は社外に出ず、社食で済ませることがほとんど。対面に座ったDさん👱♂️より、午前中の打合せでの姿勢について指摘を受ける。 👱♂️「打合せでは必ず『付加価値』を乗せることを忘れるな。さっきの打合せでのAの価値はほぼゼロ。コロナが今に始まったことじゃないし、週末いくらでも考える時間があっただろう？」 👦「すみません・・」 Dさんは業務中は厳しいが、理不尽なことは決して言わない良き先輩であり、絶対的な目標としている人だ。週末は完全にオフと割り切ってたが、一刻も早く業界で名を上げたいと思っているのに、これじゃいつまで経っても価値を出せない。。
13:00-14:00 リース契約書に就き、欧州チームの先輩からもらったフォーマットに目を通す👁 変動リース/固定リース・・って何？ メンテナンスコンペンセーション？ リターンコンディション？？ 分からないことばかりで焦る👦💦 14:00-15:30 課内の共有フォルダにある締結済のリース契約書と、締結に至るまでの交渉経緯を見て、分からない契約書上の文言を調査。理解が正しいか不安なるも、何となく内容が分かってきた✨ 15:30-17:00 Dさんと打合せ。 👱♂️「E航空には引合(=B社の商品に購入の意向があるかの照会)は既に出して、今は連絡待ち。リース契約の方はどうだ？」 👦「はい、ココとココの部分以外は理解出来ました。」 👱♂️「・・？いや、それで？お前はどう交渉するべきと思う？どこがボトムライン(=最低限勝ち取らなければいけない条件)？その時のウチの想定収益は？」 👦「いえ、ちょっとそこまで考えられていないです」 👱♂️「オイオイ・・。今、E航空から『購入には興味無し』って回答来たら、リースの話出来ないよな？どうすんだ？いつまでに交渉案が出せる？」 👦「・・明朝10:00までには出します」 17:00-18:00 うぅ・・何をすればいいんだ。。英語があるから18:00にはオフィスを出なければいけない💦最低限のリース料はいくらで設定すべき？そのロジックは？リスクは？リース中に相手方の理由で機体が損傷した場合の取り決めは？うぅ・・・。 18:00-20:00 18:00にオフィスを出て、会社より指定された語学学校に向かう🏃♂️💨昨今、昇格条件や海外出張条件となるTOEICのスコア基準点が高くなり、自分の様なドメドメ純ジャパ体育会系の若手が一番苦労することに😩 眠いし、Dさんより詰められたことが心に深く刺さり、どうしても集中出来ない。。。 👱♀️”Hello everyone! Let me introduce myself. I’m a new teacher of this class and...” 👦（え！？新しい先生可愛い😍やる気出た❗️） ※切替が早いA君は非常に商社マン向きだ✨ 21:00-25:00 帰宅→ご飯🍛。明朝の打合せが億劫。。眠いが、Dさんに詰められまくりたくないから、可能な限り案を考え抜かなければ・・・。と思いつつもヨーロッパのサッカーが気になる⚽️💦 25:00 ダメだ。明日早く出社してやろう・・。就寝👦😴
いかがでしたでしょうか❓まあコロナ禍で夜の語学学校通いは非現実的ですが(←フィクションなんで許して下さい💦)、英語が苦手な若手は部署/課によって無言の圧力が強いので、結構な割合で鍛錬してますね。
あと、上記ストーリーの通り、若手とか年次関係なく「主体性」が問われることは、多々ありますね。2年目なので、案の「内容」がイマイチなのはある程度仕方ないにせよ、自身がその場で本気で交渉するという当事者意識が感じられないと、教育熱心な部署であれば、詰められるしんどい日々を送ってしまうこともありますね💦
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最後に。
タイムリーにも、Yahooニュースでボーイングの話が上がってますね✈️ 🐱