【総合商社】非資源ビジネスの利益推移から見る商社株の評価
どうも、ドチです🐱
普段は、一現役社員の視点から、愛と偏見に満ちた主観まみれのテキトーな記事を書いて自己満足に浸ってますが、
今回は少しだけマジメな記事を書いてみます✏️
昨日11/21(月)、米著名投資家のウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイ社が、20年8月末に保有が判明した5大商社株の保有比率を引き上げていたことが判明した、というニュースが報じられました👇
Reuters
https://jp.reuters.com/article/berkshire-idJPKBN2SB010
この記事を読む限りでは、特にこの引き上げに関する同社の意図に関する記述なんてあるわけではないですし、
そもそも長期保有目的であり、引き上げの可能性はあったことを以前から示唆していたわけですね。
ふ〜ん。
こういう記事を見るにつけ、
👴「資源が吹いて儲かってるだけやんけ」
🧔「長期で持つ資源権益だっていつか契約切れるわけだろ」
という声があがるのは世の常です。
今回、それに対して、題名に書いた通り、さら〜っと簡単に5大商社各社の過去からの数字をもとに、
俗にいう、資源・非資源の観点から、各社を超簡単に評価してみます👁
・・・ということで、本記事は主に個人投資家さん向けの記事ですかね💹
これから投資を始めてみようと考える方、
それに、
業界研究中の学生さんにとっても何かしら参考にはなるかと🖐
それでは早速見ていきましょう🚀(記事の長さ:普通(3-4分程度))
目次
- 資源ビジネスの業績推移💹
- 非資源ビジネスの業績推移💹
- 好業績の続く業界内の雰囲気🏢
1. 資源ビジネスの業績推移💹
まずは早速各社の資源ビジネス(=金属資源や石油・天然ガスに関連したビジネス)の業績を見てみましょうか👁
上記は、
- 各5大商社の資源ビジネスの純利益の推移をまとめた数字で、
- 期間は、2012年3月期、17年3月期、そして通期で実績が出てるもので最新の22年3月期、の5年毎の3期の数字であり、
- 「割合」というのはその期の全社利益のうちの資源ビジネスの利益の占める割合
です。
まあ、12年3月期の住友商事の数字が化学品を含んでたり、、
17年と22年3月期の伊藤忠商事の「エネルギー」の数字に化学品が含まれてたり、、
ってかそもそも12年3月期の丸紅の数字がなかったり、、(ナンデヤネンマルベニ🤷♀️)
納得のいく程度に同じ条件でくらべられるわけではないのですが、そこはちょっと限界ありご容赦🙇♂️💦
ただ、これを見てやはり言えるのは、
- 三菱/三井は資源比率が高い(特に、三井の12年3月期は資源以外の利益合計がマイナス・・)
- 一方でその他3社は比較的資源比率が低い
- やはり直近の22年3月期(=各商社歴代最高益達成期)は資源ビジネスの貢献がデカい
- ただ一部を除いて、資源依存比率が若干低くなってきているようにも見える
って感じですよね。
では今期(=23年3月期)はどうでしょうか?
上記は、基本的には先ほどと同じ表で、直近の22年9月期の実績と、各社が修正した見通しの23年3月期の予想です。
三井/三菱は金属資源だけで4,000億円・・・💰💦
さて、先ほどの過去実績と比較して言えるのは、
- 22年3月期に引き続き各社資源ビジネスの純利益の占める割合は高い
- 相変わらず三井/三菱の資源比率は高いが、その他3社の比率も高まりつつある
といった感じでしょうか。
この辺までは特に、、ふ〜んって感じですよね。
2. 非資源ビジネスの業績推移💹
さて、ここからは少しこのデータが意味するところを違った角度から見てみましょう。
上記は、各社の全社利益から、先ほどの章でお見せした資源ビジネスの利益を差し引いたデータです。
つまり、非資源ビジネスの利益を指し示しているわけですね。
(その他調整・消去の項目なども含まれていますが、それは置いておいて🖐)
ここで注目いただきたいのは、「割合」ではないんですね。
各社の数字の伸びですね💹
極端な年度のデータのみをpick upしてしまったわけでは決してないです。
資源の利益は10年前とくらべて、各社せいぜい2倍になってましたが、、
非資源のソレは3倍以上となっている企業もありますね。
三井物産は12年3月期が-141億円ではあるものの、、10年で✨+3,000億円✨
伊藤忠商事なんかは✨+3,700億円✨です。
ちなみに、、
増収増益期間が36年連続と驚異的に長い、「成長」という言葉が代名詞のニトリですが、
営業利益ベースで12年3月期→22年3月期で約500億円→約1,300億円って感じです。
もちろん、ドル建て取引の多い商社は、昨今の円安ドル高の為替要因もかなり効いてきますので、本当の実力値が他業種とくらべにくい側面もあります🤷
ただ、非資源だけフォーカスしても、10年で純利益ベースで+3,000-4,000億円伸ばせるような日系企業はなかなか見つからないわけですね。
ちなみに、最新の見通しは、伊藤忠を除く4社は前期からの増益を見込んでおります👇
3. 好業績の続く業界内の雰囲気🏢
爆益街道を進む各社ですが、不動産バブル崩壊やゼロコロナ政策に苦心する中国の経済成長は減速(←ただ減速が進むだけならいいですが・・・)に向かい、
24年3月期以降は資源関連の利益も落ち着いてくると個人的には思っています。
なので、
♦️♦️♦️「今後、我々は基本的に1兆円を切ることはあり得ないです」
みたいな世界に入っていくことは考えづらいかなぁと。
ただ、やはりこの1-2年で、各商社内で「フェーズが変わった感」は雰囲気として確実にあるんですね。
各社どこも、経営幹部から、
幹部👨🦳「各部署・課はシェアを伸ばすとか、コスト削減とか、これまでの商売の延長で考えず、もっとケタが違う利益規模を追求した何かをやれ」
的なメッセージが発信されています⚡️
カネがある内にいろいろ突っ込んで挑戦しろ!
というメッセージとして受け取ればポジティブなんですが、、
まあ現場は大変ですよね。。
今の仕事を回す/改善してくだけでも相当大変なんですけど。。
もちろん、各商品市況や為替などの要因に大きく左右されないベースとなる稼ぐ力をつけるため、儲かってる時に種をまくのは正しいですけどね🤷
現状はそんな空気がただよっています。
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いかがでしたでしょうか❓
中身は大したことない記事なんですが、、
データまとめる系記事はやはり時間がかかりますね💦
まあたまには現役社員の視点から業界全体の数字を解説する記事もあっていいかなぁと。
参考になれば嬉しいです(あ、もちろん投資するなら自己責任で🙇♂️本記事は商社株への投資を勧めるものでは決してありませんから💦)
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