【総合商社】各商社の国・地域別収益力(5大商社比較)②

商社比較 決算比較 総合商社

どうも、ドチです🐱

先週から仕事仕事の日々が始まりましたね🌃💦

自動応答メッセージにあれだけ「12/29から1/3まで日本は祝日につきお休みです」と書いたのに、

大晦日と元旦以外は稼働する海外からの、自分たち都合による猛烈Pushを初めて喰らって機嫌を損ねる1年目の方々、お元気でしょうか?

ともに頑張りましょう。

私も年明け早々連夜取引先との電話会議3連チャンでした💻トホホ😢

さて、今回の記事は前回記事の続編です。

前回記事

おかげさまで、投資家の方を中心に?こんな読みにくい分析記事もPVが伸びてるんです📈(当ブログ他記事比較ですが💦)

ただ、ちょっと前回記事は読むのに労力が必要な会計用語も出てきちゃってたんで、

今回の続編はサクッといきましょう。

それでは早速見ていきましょう🚀(記事の長さ:普通(3-4分程度))

尚、本記事に出てくる数字は、特に断りが無い限り、各社の有価証券報告書(有報)に掲載された数字を基に筆者が計算したものです。

目次

  1. 為替の影響💹
  2. 収益元の変化の背景💰

1. 為替の影響💹

ちょっと為替にふれる前に、まずは各5大商社の20年度→21年度で、国別の収益がどの程度上昇したかを示す割合を見てみましょう🔍

例によって目立つ部分は赤く太字表記にしてます✏️

まず、最初に説明しなければいけないのは、20年度と21年度が仮に全く同じ収益であれば、そのセルは”100%”になります。

その前提でこの表から言えることって、全ての数字で21年度の収益って伸びてるってのはすぐわかりますよね?

だって、全てが100%以上になってるわけですから🖐

そこで、まずふれるべきは為替の影響なんですね。

学生👧「あんまりムズカシイ話はしないでくださいね🙏💦

大丈夫です👍

なるべくカンタンに話をしましょう(あ、投資家さんや現役社員の方は、1章のココからは全て読み飛ばして2章にいきましょう✈️✨)。

例えば、①1ドルが100円の時と、②1ドルが120円の時、の2点のケースを考えてみましょう。

①1トン分で200ドルの大豆を3万トン売った時の収益
→600万ドル = 200ドル/トン x 3マントン → 6億円(=600万ドル x 100円/ドル)

②1トン分で200ドルの小麦を3万トン売った時の収益
→600万ドル = 200ドル/トン x 3マントン → 7.2億円(=600万ドル x 120円/ドル)

ドルでの収益は同じなのに、円の収益って②の方が断然大きいですよね?

つまり、言いたいのは、その取引が発生した時の為替によって円の収益が変化するってことなんです💰

それと、その所在が日本にある企業は、法律上、法定通貨の円で業績を発表する必要があります。

なので、その年度の為替によって、別に外貨では取引額は変わらないのに収益が上がるってことが起こりうるんですね☝️

学生👧「なるほど。わかったんですけど、円安に向かうと(円換算で)収益が上がるって、全ての業界/企業で常識なんですか?」

そんなことはありません🙅‍♀️

ご想像のとおり、外貨(=円以外の通貨)での取引が多い、つまり海外でモノやサービスを売りまくってる企業ほど影響を受けやすいです。

例えば、トヨタ自動車とか、海外でも売りまくってる(→もちろん、その国の通貨で売ってますよね?)様な業界/企業とかとか。

ちまたで、「輸出企業は円安の恩恵を受けやすい」って言われますが、

かみ砕いて説明すると、先ほど説明したストーリーが当てはまる業界/企業は恩恵を受けやすいって話でして、

総合商社はその影響を超受けやすい業種、とザックリ思っていただければって感じです👍

2. 収益元の変化の背景💰

章が変わりましたが、ちょっと最初に為替の影響の続編です。

20年度(=20年4月〜21年3月)と21年度(=21年4月〜22年3月)の、もう超ザックリの各国の平均の為替(対円)は以下のとおりです。

          20年度 21年度 変化率
米ドル :   107   115   107%
星ドル(※) : 77    84   109%
豪ドル :    76    84    111%
中国元 :   15.7  18.0   115%
                   (単位 : 円)
(※)シンガポールドル

くりかえしですが、、本っ当に目分量でのザックリ平均値ですよ👁💦

まあ傾向を見るってだけの目的なんで。

いずれにせよ、ふむふむと🤔

ということは、まあまあ超ザックリ、その通貨での取引額に変化がなくても、20→21年度で約10%の収益の上昇は為替の影響と整理できます。

その観点でもう一度さっきの表を見てみますよ👇

やっぱ赤い太字の部分って、為替では説明がつかない超大きな変化があるってわかりますよね。

つまり、その国の通貨での取引額に大きな変化があった、ということですね☝️

前置きが長くなりましたが、ではいよいよその背景を見ていきましょう。

ちょっと三菱・三井・伊藤忠に絞ります。

①三菱商事

どの国も全般に+10%以上の伸び率を記録してる唯一の商社が三菱商事ですね♦️

中でもオーストラリア🇦🇺が注目すべき伸びを示しています📈

この為替の影響を考慮しない、倍近くの伸びは何でしょう?

どうやら同社の決算情報のこの資料にヒントがありそうです

https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/ir/library/meetings/pdf/220510/20220510j_b.pdf

スライドp.6-7の20年度/21年度の”主なP/L項目”の「金属資源の売上総利益」をそれぞれ着目ください。

20年度 : 786億円
21年度 : 4,825億円

金属資源セグメントだけが飛躍的に伸びています✨

ということで、21年度の決算説明資料をよ〜く見てみると・・・

左上の四角で囲んだ部分から、生産量・販売量は少し減ってるのですが、左下の丸で囲んだ部分で、各年度の市況の違いがすごいですね!

この在豪州の原料炭事業の子会社の売上増が主な収益増の背景と言えそうです👍

②三井物産

三井物産の場合はシンガポール🇸🇬ですね。

実は前記事で背景について少し触れてるんですよね⬇️

ということで、具体的な話の深掘りはそれくらいにしますが、そもそも、前社長の安永さんの時代に、こんな発表をしてるんです。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45077560R20C19A5XQ9000/

要は、アジア攻めまっせ!って宣言ですね。

③伊藤忠商事

お待たせしましたChu🐭💋

最後は伊藤忠商事オーストラリア🇦🇺ですね

三菱商事と同じくらいの規模とは言わないまでも、伊藤忠の中では注目すべき収益ぞうとなった豪州。

もうご想像のとおりかもですが、やはり同じオーストラリアということで伊藤忠も資源関連でした💎

まずこちらのデータを⬇️

100%子会社で鉄鉱石と石炭の権益を持つITOCHU Minerals & Energy of Australia Pty Ltdが、21年度の金属セグメント全体の7割程度の利益を叩き出してます🔥💰🔥

主に収益源となっている鉄鉱石の価格推移と言えば、、、

やはりこれが主な背景と考えて良さそうですね👍

ーーーーーー

いかがでしたでしょうか❓

分析記事、ちょっとダラダラ長く続いちゃってますが、

この件関連で最後に短い(本当に短〜い💦)最終編を投資家さんに向けて次回発信予定です。

引き続き業界のリアルを伝えていければと思ってます🐱

ご質問等あれば、お気軽に本ブログのお問い合わせフォームか、

もしくはTwitterへDM下さい🖐