【総合商社】各商社の国・地域別収益力(5大商社比較)①

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どうも、ドチです🐱

元旦の夜にみた私の初夢は、、

海外で暮らす夢でした🌴駐在!?

一刻も早く実現すると良いなぁと思っています🙏

さて、前々回と前回に引き続き、本日の記事も5大商社比較です🏢

年末年始休暇の時間がある時くらいしか、分析記事って書けないんですよね〜💦

読むのに労力がかかる記事が続いてすみませんが、

引き続きどうぞよろしくです🙇‍♂️

ということで、今回のテーマは「5大商社の国・地域別収益力」です💰

いきなりここで問題ですが、総合商社の各収益源となる国・地域ってどこでしょう❓

投資家👱‍♂️「商社によって違うだろう。私は各社の事情に詳しいんだ。伊藤忠は中国🇨🇳?三菱は豪州🇦🇺?物産はブラジル🇧🇷とかだろう?」

ムフフ😏

答え合わせは記事内でやりましょうか🖐

収益源がどこの国・地域をメインとしているかによって、各商社が、

  • どの国・地域に注力・依存しているのか(→その国で経済や政治情勢の混乱があったらヤバい⁉️)
  • どの国・地域のポストを増やしていくのか(→アメリカで働きたいから○○を目指すぞ🔥🏃🔥)

とかが分かるので、今回の記事の主な対象者は、投資家さんだったり、特定の国・地域で働いてみたい想いを持つ学生さんだったりするかな〜と思います👍

例によって、会計用語はなるべくわかりやすく説明するように頑張ります💪

それでは早速見ていきましょう🚀(記事の長さ:少し長い🙇‍♂️💦(4-5分程度))

尚、本記事に出てくる数字は各社の有価証券報告書(有報)、もしくは筆者が有法に掲載された数字を基に計算したものです。

目次

  1. 各商社が1番収益を上げてるのは・・・💰
  2. 各商社の特徴とその理由🏢

1. 各商社が1番収益を上げてるのは・・・💰

まず最初に説明しなければいけないのは、今回は「利益」ではなく「収益」がモノサシということです。

👦「収益って利益と何が違うの?」

これ、意外と学生さんだけでなく、社会人でもちゃんと理解していない人が多いんです。

収益という会計用語はですね、ほぼほぼ「売上高」と思ってもらって良いです👍

もっと具体的に説明しましょうか。

例えば、丸紅がアメリカから小麦を買い付けて輸入し、国内のメーカーに販売する、という取引を考えます。

ここで、

収益 = (メーカーへの販売額)

利益 = (メーカーへの販売額) - (仕入れ額) - (輸送費)

となります。

経理担当👱‍♂️「いや、正確にはその利益は売上総利益であって、営業マンの人件費含む販管費を考慮してないから営業利益でもないし、単に利益とおくのは・・」

まあまあ🖐

なるべく話をカンタンにしてますんでね。

それに、収益も売上高以外にも利息とか配当金とか有価証券の評価益とかも含むんですが、それもあえてぜ〜んぶ無視です🙅‍♀️

さて、収益というものをザックリ理解いただいた上で、以下の表を見ていただきましょうか🔍

こちらは、21年度(=22年3月期)の5大商社各社の国別収益です。

もう単位が兆円って・・。デカすぎですね。ピンとこないです。

さて、あえてAAA / BBB / CCCと主な収益源となる国名を隠しています😏

それぞれがどの国か想像がつきますか⁉️

答えはこちらになります👇

⁉️

これ、けっこう意外じゃないですか?

まあアメリカは置いておいて、7つの海を股にかけ百戦錬磨のユダヤ人さえもがその存在を恐れる総合商社🏴‍☠️🏢🏴‍☠️

やっぱ海外がメインの収益源と思うじゃないですか?

でも各社意外と日本が1なんですね。

(ちなみに、住友商事だけが米国以外は地域別となっており、丸紅は日米その他しかありませんでした)

まあこれにはいろいろとカラクリはあるんですけどね🖐

実は、各社の有報には以下の記述があります(ここでは三菱商事のそれを取り上げます)。

📄「収益は、その発生原因となる資産の所在する地域により区分しています」

これが意味するのは何か?

同業の読者さんならお察しがつくと思いますが、本社が行なう三国間貿易の売上は全て「日本」に分類されてるはずなんですね☝️

だって、仕入れた瞬間に本社(@日本)の在庫(=資産)になるわけですから。

👱‍♀️「それはわかったけど、三国間の売上なんて知れてるでしょ?」

商社の場合、海外で出資するプロジェクトの多くで、そのプロジェクトで生産する製品のオフテイク(=引き取り)を本社がするもんなんですね。

なので、あまたあるプロジェクトの売上が日本になるって仕組みと思われます。

したがい、基本的には日本が1番の収益源に見える(ただし、それは日本国内での商売が盛んというわけでは決してない)、ということなんですね☝️

やはり海外でのビジネスがメインという認識で良さそうです✈️

2. 各商社の特徴とその理由🏢

この章では、先ほどのデータ+αを、もう少し違った角度から見てみて、各商社の特徴を分析していきます📊

以下の表は、全体における各国での収益が占める割合を示すものです⬇️

目立つものに太字・ハイライトしています。

1個ずつ見ていきましょう。

まず、「日本」での収益がメインである点は前章でも説明したからスキップします👟♫

初めに三菱商事オーストラリア🇦🇺の数字の低さが気になりません?🐨💦

本記事冒頭の投資家さん👱‍♂️の発言がにおわすとおり、三菱の豪州での利益って半端ないんですよ👇

三菱商事HPより引用

一つの子会社だけで2,700億円⁉️✨💰✨

同年度の住商や丸紅の全社利益の6割を稼いじゃってます💦

ただ、あくまでそれは「利益」ですね。

販売してるものが原料炭だったり鉄鉱石だったり、要するに単価の安いものであり、売上高(≒収益)は決して高くないんですね。

この辺が、利益と収益が比例しない理由であり、必ずしも利益がたくさん出てる国で収益が出てるってわけではないんです。

次は三井物産シンガポール🇸🇬です。日本に次いで大きいですね。

近年、シンガポール資本の病院事業に出資・増資したりと、たしかにシンガポールでの活動が増えている気がします📈

ただ、次回の続編でも前年度比較をお見せしますが、、

収益が2020年度の3倍超になってるんですね💦本社からの投資額が増えただけでは説明できない。。

理由はいくつかあると思うんですが、私が思うのはこんなトコです👇

  • 投資先のM&A増加
  • 原油高(100%子会社の原油・ガストレーディング会社が存在)
  • 為替(円安シンガポールドル高)

さて、次は伊藤忠商事中国🇨🇳です。🐼

過去の記事でもふれてますが、「伊藤忠商事 = 中国」と言っても過言ではないくらいに注力してる国です。

その中国でたった3%というのは私にとっては意外でした🐱💦

以下の表のとおり(表ばかりの記事でゴメンナサイ💦)、21年度末時点の伊藤忠の投資や融資でカネを張ってる国が圧倒的に中国なんです。

伊藤忠商事HPより引用

その半分以上を占めるのがCITICグループへの投資です。

約6,000億円を投じた案件なのですが、投資時の株価(=13.8香港ドル)から株価は下がり、18年11月に減損処理(資産の価値を減らすこと)しました。

現在の株価も8香港ドル前後でありさらなる減損の可能性もあるでしょう⚡️

ポイントは、そのCITICも、伊藤忠にとっては持分法適用関連会社であり、会計上、CITICの収益は伊藤忠の連結損益計算書では認識されないですね。

ちょっと学生さんは特に理解が追いつかないかもですが、、持分法適用関連会社を抱える本社の収益の考え方は、この記事とかが参考になるかも👇

http://www.ginkouin.com/rensai/kaikei/2.html

そもそもCITICの収益がどの程度かまで見てないのですが、まあこのあたりも理由の1つでしょう。

最後に丸紅米国🇺🇸です。伊藤忠の中国とうって変わって逆に高すぎる・・‼️

これは、、

実は、、

よく分かりませんでした😄💦

スンマセン🙇‍♂️

変にオチをつけたわけでもなく、丸紅だからイジってみたというわけでもなく💦

これは引き続き宿題ということで🖐

もしくは、どなたか詳しい読者さんがいらっしゃったら教えてください。。

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いかがでしたでしょうか❓

会計も業界/企業分析も超ド素人な私の、偏見と独断による記事となりますが、まあデータを見るかぎりある程度たしからしいと言えるかな〜と👍

次回の続編では、この流れで今期(=2022年度)には何が起こりそうか、を予想する記事にしたいと思います✨

引き続き業界のリアルを伝えていければと思ってます🐱

さて、社会人の方は明日から仕事初めですね。ともに頑張っていきましょ💪✨

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