【総合商社】海外新規ビジネスの開拓ストーリー②~コートジボワール産カカオ加工工場プロジェクト(2)~

仕事内容 海外出張 総合商社

どうも、ドチです🐱

少し間が空いてしまいました🙏

今回の記事は、前回の「コードジボワール産カカオ加工工場プロジェクト🇨🇮🍫」の続編です。

前回記事(前編)👇

例によって、本ストーリー内の細かい設定は事実と異なりますしフィクションです。

あくまで総合商社のシゴト内容・働き方ってのをザックリ知ってもらうことを目的としております🖐️

それでは早速見ていきましょう🚀(記事の長さ:フツー🙏💦(2-3分程度))

目次

  1. リモートで突きつけられたキビしい要求🍫
  2. アポが取れない日々と、テレビに映ったデモ📺
  3. 政府との再交渉🏛️

1. リモートで突きつけられたキビしい要求🍫

アビジャンのホテルでの早朝。まだじゃっかん体に残る時差。

会議室のスクリーン越しに日本本社の菓子メーカー幹部の顔がならぶ👨‍🦳👴

事前打ち合わせの通り切り出す。

🐱「政府との交渉では、買い取り価格への品質プレミアム上乗せ案に一定の理解を得ました。工場建設の方向性についても前向きです」

少しだけ、画面の空気が和らぐ感じがした。

だが次の瞬間、重役(👨‍🦳)の一人が口を開いた。

👨‍🦳「それは良い進展ですが、我々が共同出資するなら追加条件が必要です」
🐱(キター…)
👨‍🦳「第一に、トレーサビリティは第三者監査付きで実施してほしい。EU規制を見据え、自己申告では通用しません。そして第二に、工場の電力は再エネ比率50%以上。脱炭素をブランドに組み込むためです」

なるほど。

どちらも政府が確実に渋る条件を、容赦なく突きつけられた形だ。

👨‍🦰上司「承知しました。条件を精査しつつ、現地政府に再度伝えます」

会議終了。

イスにもたれかかり、深いため息をつく。

🐱「ハァ・・。またハードルが2つも増えましたね。」
👨‍🦰上司「そうなんだけど、でも、政府が要求した品質プレミアムの案を了承してくれたことは大きい。たぶん、彼らも原料価格である程度足元を見られ手でも、新たな供給源の開拓が命題なんだろう」

なるほど・・。

2. アポが取れない日々と、テレビに映ったデモ📺

翌日からさっそく政府との再交渉を試みるも、返事はかんばしくない。

👨‍🦱秘書A「担当局長は出張中です」
👩秘書B「今週は閣僚会議が立て込んでおります。無理です」

う〜む。

もちろん、電話もメールもから振り。

「あるある」だが、アポどころか返事すらもらえない。

🐱(このまま「何も進展なし」で帰れんぞ…)

焦燥感を抱えながら、ホテルのロビーでテレビをながめる👀

画面には農家の収入改善を求めるデモの様子が💢👩‍🌾🧑‍🌾🪧

農家がプラカードを掲げ、買い取り価格引き上げを訴えている。

これを見て強く思う。

🐱(農家にプレミアムを返す仕組みは決して間違ってない。政府は情勢安定のためにできるだけ協力してくれるハズ)

3. 政府との再交渉🏛️

数日後、ようやく農業省から面談の連絡が入る📲

待ちに待った機会だ。

本社での重要な会議に出席するために一旦帰国した上司もどうやら間に合いそうだ👨‍🦰✈️💦

会議室。重厚な机の向こうには前回よりも上級の官僚がならぶ。

緊張感が走る中、こちらから菓子メーカーの追加要求を説明する。

👨‍🦰上司「第三者監査付きのトレーサビリティ、再エネ比率50%以上。これが日本側の共同出資条件です」

一瞬の沈黙のあと、政府側の最上席にすわる高官が机をドンッと叩いた。

👔高官「なんだそれは!我々の国内制度を外資が勝手に書き換えるつもりか!」

空気が一気にこおりつく❄︎

🐱(うわっ怒ってる。。ヤバいんじゃね)

しかし上司はひるまず、静かに言葉を選びながら言った。

👨‍🦰上司「誤解しないでいただきたい。我々は欧米の商社のように『利益だけ』を追っているのではありません。あくまでコートジボワールの農家に利益を還元して国に貢献することが前提です。再エネ導入もアフリカ域内での先進的取り組みとなります」

必死の説明に、高官の表情がじょじょにやわらぐ。

👔高官「なるほど。あなたがたの考えはわかった。今日の議論はここまでにしよう。争点は双方で持ち帰り、来月再度協議しましょう」

会議終了🤝

なかなか重かった。

🐱(机叩かれた時は心臓止まるかと思った。一歩前に進んだのかもだが、これからやること山積みだ・・。)

帰国日。

変則的にlong stayとなったこともあり、すでに2日連続ではくパンツ🩲💦

におわないか気にしながらも飛行機に乗り込む。

いろいろと考えにふけりながら、窓に映るコートジボワールの景色をながめていた。

ーーーーーー

いかがでしたでしょうか❓

フィクションなんで多少ドラマチックな描写ですが、、

ただ、修羅場の交渉時に感じた、上司の頼もしさってのは、

書いてて思い出すことがありますね。

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